デ・コスタ家の優雅な獣2

2023年6月2日

デ・コスタ家の優雅な獣2 (角川ビーンズ文庫)
喜多 みどり
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-10-31)
売り上げランキング: 437,862

裏社会を牛耳る一族「デコスタ家」の跡継ぎを産むための唯一の花嫁候補ロザベラ。
何者かに襲撃されしばらく休むように言われたロザベラだったが、組織内での名誉挽回を図るため行動を開始する。
そこで逆に敵対組織のボスであるリカルドにさらわれてしまい…
シリーズ第2弾。

いきなりの襲撃で少しわくわくするも、エミリオとの関係は微妙。
うーん、どうもエミリオは惜しいんだよな。
前シリーズのヒースが好み過ぎたからつい比べちゃうからかもしれないけど。
過保護なノアも目的に使う以外ロージへの興味を失ったエミリオも、彼女の自由を奪う。
対等になれるかもってところでは、ダリオがパートナーっていうのはありかもと思う。
兄妹好きな私としては、実はノアとは兄妹じゃありませんでしたってオチはない方がいいんだけど、ありそうな気がする;
ダリオの気まぐれなところや色々むらがあるところは、もうちょっと年取ってたら好みかも。
彼は将来が楽しみなタイプ。
ロージーとパラデスの交渉シーンは緊張感があっていい。
ロージーがまだこういう場になれていない所もまたスリルを感じられてたまらないな。
こういういざって時の彼女の度胸と覚悟は頼もしくて魅力的。
普段とのギャップもいい。
悪い事をする時、ロージー自身は否定しているけれど、読んでいるこちらはわくわくしてしまうことをやめられない。
二次元の悪行は魅力的なスパイス。
リカルドがロージーを認めた時はテンションあがった。
彼も結構好きなタイプなんだよなぁ。
エミリオの本心とロージーの一言でこの二人の関係に変化があるのかが気になるな。
もし本当にノアが兄でエミリオの子が力を持たないのなら、ロージーの結婚相手はダリオしかいないことになるし。
エミリオがまったく力がないとして、あれだけ頭が回るんだから、別に力はなくてもデ・コスタにとっては問題ない気もするけど…
でも、それを言っちゃあ、ロザベラを家に連れてきた意味がなくなっちゃうか;
まあ、目に見えて不思議な力があるっていうのは集団への牽制や畏怖の念を抱かせるにはいいだろうけどさ。
デ・コスタ家の中の問題もあるけれど、リカルドとレオにはまた出てきて欲しい。
ルチアは敵としてなら、もう出てきて欲しくないかな…彼女の事は嫌いじゃないからね。
出て行く選択をしたってことは、彼女も完全な悪ってわけじゃなかったからだろうし。
ダリオとロージーのラストの会話でダリオの生き方というか哲学を聞けて彼への好感度が上がった。
やっぱり人間的には好きなタイプなんだよな。

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