ジョーカーの国のアリス ~Mask of the Circus~

2022年7月24日

ジョーカーの国のアリス ~Mask of the Circus~ (講談社X文庫ホワイトハート)
魚住 ユキコ
講談社
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クローバーの塔に滞在していたアリスがある日目覚めると、窓の外は一面の雪景色。
エイプリルフール・シーズンという四季がころころ変わる嘘つきの季節がやってきたのだ。
珍しがって歩き回っている内に「サーカスの森」に迷い込んでしまったアリスは、ジョーカーと名乗る男と出会い…

出会った頃の新鮮さがないのがシリーズモノの難点だと私の好み上どうしても思ってしまうのですが、エースの独占欲はいい感じ。
ゲームはもちろん、ジョカアリの小説は読むのが初めてなので、そちらは新鮮でした。
てっきり、また引っ越してジョーカーの国っていうのに移動してしまうのだとばかり…
ゴーランドに癒されると思えば、それはつかの間の出来事で、酔ったブラッドが色っぽくていい!と萌えるのも帽子屋屋敷で過ごすシーンも短く慌ただしいな;
久しぶりに時計塔のユリウスやエースのやり取りが読めてなんだか少し感動。
やっぱりこの二人とアリスという組み合わせが大好きだ!
空虚な目をしたエースもいいけど、彼のことが好きだから満たされて楽しそうにしている彼もいい。
アリスじゃないけど、微笑ましいと思う。
エースとアリスのデートは色々な意味でドキドキ。
グレイ…そういえば彼は小動物に弱いんでしたっけ。
ぬいぐるみに対する彼の態度が可愛くて震えた。
ジョーカーもまだよくキャラを掴めていないので気になります。
黒のジョーカーが所長をしている監獄が恐い。
そういえばそういう施設があるって話はちょろっとエリオットのストーリーで出てきた気がするけど、すっかり忘れてた。
ジョーカーとエースの会話が意味深で気になるな。
帽子屋屋敷のハロウィンパーティーは楽しそうでいいね。
エースのアリスへの執着心は狂気を帯びているけど、アリスのエースへの想いも歪んでいるというか病んでてたまらん。
ジョーカーの正体はナイトメアが恐れられるのと同じぐらいにはっきりとしないけど、なんかぼんやり見えてきたかも。
うーん、このぞくりとする存在感は凄く好みだ。
ジョーカーによって牢獄に誘われそうになったアリスを助けにエースが来るシーンはときめいた。
その時の二人の会話もいい。
牢獄ってそういうことか…あーうん、これは恐いかも。
エースとアリスに限ったことではないですが、この歪んだほの暗い部分のある関係がこのシリーズでは好きです。
塔の皆とエースがより好きになる一冊でした。ジョーカーがメインの話も読んでみたい。

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