シスター・ブラックシープIV エデンの嘘

2023年6月2日

喜多 みどり
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2011-06-30

悪魔憑きが続出し、コンスタンティンは"黒い羊”として捜査を開始する。
しかし、司祭ユリエルの罠にかかり捕らわれてしまう。
追いつめられたコンスタンティンの先にいたのはヒースだった。
また、無理矢理コンスタンティンを地獄に連れていこうとしていた悪魔の心境にも変化が…
それぞれに大きな変化が訪れる禁断のトリニティ・ラブ・ファンタジー第4弾。
コンスタンティンがヒースを恐れながら近くにいた理由がこれまた好みだ…分かる気がするし。
ユリエルが悪魔の指摘を受けてブラックシープにまさかの…こうくるとはな。
責任は前から感じただろうけど。
今回の事件の捜査は悪魔が真剣に止めようとしてて気になるな。
ブラックシープとヒースの会話は少しじらされたけど、あの発言はぐらっときた。
…ヒースがコンスタンティンを好きな理由もすごく好みすぎて萌えざるを得ない。
“地獄に~”のセリフは特に萌えた。
夕闇を歩く者と夜側(闇側)で生きる者の組み合わせも大好き。
過去の二人の様子も読んでみたいな。ちょこっと出てきたけど。
今の関係が好きだから変化してほしくないような…ヒース側が変化するならありかなとは思うんだけど。
どう転んでもヒース側にコンスタンティンが堕ちたり、ヒースが善人になることはないだろうけども。
非情な面もあるとはいえユリエルがコンスタンティンを罠にかけるというのは、普段の彼からすると意外な展開な気もした。
ので、ストーリー紹介に書いてあったのはちょっぴり残念かも。
コンスタンティン、ユリエル、悪魔、それぞれが秘密を持っていてすれ違いが起きてる感じかな。
こういうのは好きだ。
緊張感と切なさがあっていい。
ユリエルがどれだけコンスタンティンという人間を認めていて恋情だけでなく人としても好きなのかが伝わってきて切ないなぁ。
コンスタンティンがサクスの今後について考えている辺りも。
そして、最悪に近い形で正体が…これはお互い辛いな。
でも、その後の展開に私は萌えすぎて、萌え転がりそう。
過去にあったヒースとあの人のやり取りには驚いた。
やっぱりヒース、思考や言動だけでなくポジション的に美味しすぎるだろう。
そして、ファーザー・アンガスがいい。
コンスタンティンを見てても、彼が彼女を大切にしていたのはよく伝わってきてたまらないです。
弱っているコンスタンティンとそんな彼女の優しいヒースが読めるとは、もうこれだけでも当分の間によによできそうだ。
ストーリー的にはエリカがかっこいいというか痛快だった。
今回一番男前なのは彼女じゃないだろうか?
ヒースにはコンスタンティンが一時的に休める場所を提供できても救うことはできない。
ヒースが行動が彼にとて裏目に出てにやにや。
と思いつつ、実は本望かもな。
だって彼が好きなのはどちらでもないコンスタンティンなんだから。
コンスタンティンを傷つけられた報復のためユリエルに戦いを仕掛けた悪魔に萌えた。
したいことをはっきりと自覚し、己の道を行くと決めたコンスタンティン。
ユリエルにそれを語るシーンはかっこよかった。
その後の悪魔の反応は可愛かったv
変化した悪魔が今のコンスタンティンへの想いを告げるシーンもいい!
ただ、ヒースが裏でやっていたことも込みでやっぱり彼が一番好みだな。
彼には生きていて欲しい。
ユリエルやレオンが激情を顕にする場面は読んでいてこっちまで熱くなる。
今回は続きがすごく気になる終わり方だった。
なんか誰ともくっつかなさそうな気もするけど、それはそれで嬉しいな。
それぞれがどんな道を選択するのか。読みのが楽しみです。

inserted by FC2 system