シスター・ブラックシープIII 薔薇と聖歌

2023年6月2日

喜多 みどり
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2011-01-29

助祭コンスタンティンへの疑いを抱きながらも、強引に【黒い羊】(ブラックシープ)に口付けし傷つけた手前確認ができないでいるユリエル。
そんな中、【黒い羊】の偽物が現れたことで事態は急展開して…
禁断のトリニティ・ラブ・ファンタジー第3弾。
エリカは前回の話でユリエルの独り言を聞いちゃってるからなぁ…
やっとユリエルがコンスタンティンのことを疑いはじめたので、今まで以上に男装要素らしい緊張感が楽しめるようになりました。
コンスタンティンのブラックシープも悪魔との離婚のためと思い付きで始めたようなものだし、顔も隠しているから、いつ偽物が出てきてもおかしくはなかったか。
悪魔も相変わらず何かを企んでいるようだし。
本物の猫っぽくなりつつも悪魔らしいところが好きだけどね。
クリスが予想以上にとんでもない子だった…
ユリエル、猫には一切疑いを持ってないよね。
あの猫もあやしいと思うんだけどな;
エリカがあのことに最初に気づくとは…思っていたよりも出番があるし、これで今後も活躍してくれそうな予感。
味方が増えてよかったかと思えば、ああ…厄介なことになってきた。
悪魔少しずつ人間寄りの優しさや愛情が芽生えてきてるんだけど、まだちょっとゆがんでるかな。
コンスタンティンの気持ちを理解できない悪魔が、今後コンスタンティンに歩み寄るのかそれとも我が道を進むのか気になるところ。
今のところは理解できなくも歩み寄るか。
人間は実際のところ自由そのものは望んでいないと思う。
その自由の先に己の求めるものがある時は自由を望むだろうけど。
その代価が今持っているものだとしたらなかなか…
魔力を使いすぎてしゃべることができなくなった悪魔がかわいすぎて萌えた。
今回も悪魔は悪いことしてたけど、好感度も上昇したんじゃないかな。
ヒースがコンスタンティン以外と話しているのを長めに読めて嬉しい。(今のところ私の本命はヒース)
悪徳の都と言われているだけあって領主が彼とつながりを持っていたか。
グロリアさんもきついところあるなと思ってたけど、ヒースが出てくるとやはり彼の方が悪党だよね。
ちょっとほっとした。
彼女にはレオンの信頼を裏切って欲しくなかったので。
コンスタンティンが登場してからのヒースの変化がツボすぎてやばい。
どういう感情なのかまだはっきりしていないけど、コンスタンティンが特別なんだと伝わってきていい。
余談だけど悪徳の都で鉄火場ってきいたらどうしてもブラック・ラグーンを思い出してしまう;
まさかのユリエルVSヒースの予感?
グロリアとヒースの関係もいいな。
グロリア好きだ。
レオンもなかなか曲者でいい。この主従も好きだ。
親子の話に弱いのでアルとクリスのラストにはちょっぴり感動しつつ和んだ。
クリスもちょっとぶっとんでたけどいい子だった。
コンスタンティンも心憎いことするねぇ。
そんな彼女が大好き。
そして、ヒース…なんでこんなに好みなの?
ブラックシープを前にして言ったあの一言がやばすぎて涙出そうなんだけど。
今回も彼のツッコミは鋭かったし…今までブラックシープが倒してきた悪党の裏でもヒースが動いていたからね。
必要悪と呼ぶにはあまりに悪党だし、確かに不自然だったかも。
ユリエルが抱いた疑いは一時晴れて、コンスタンティンとの信頼関係も深まったみたい。
同じ街の住人として考え行動するように少しずつ変化していくのかな。
それにしても、コンスタンティンへの想いについて悩むたびに自らを傷つけるユリエルが心配だ。
色々な意味で;

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