トゥルーブラッド6 女王との謁見

シャーレイン・ハリス
ソフトバンククリエイティブ
発売日:2010-08-17

スーキーはルイジアナ州のヴァンパイア女王ソフィに招かれて、殺された従姉妹ハドリーの遺品を引き取るためニューオーリンズにやってきた。
ヴァンパイア統治者たちの結婚パーティにも参加することになり、ヴァンパイア社会を揺るがす大事件に巻き込まれていくことに…
虎人間クインとのロマンス、ビルとの出会いに隠されていた陰謀…そしてスーキーの出生の秘密。
物語が新展開を迎えるシリーズ第6巻。
このシリーズの男性たちは性格や種族だけでなく職業も色々あって、ファンタジーと現実の世界が共存する世界なのだという事が実感できる。
物語の展開のはばも広がるし面白くなっていい。
クインは力もあるし、生活力や自信もあるしスーキーのことが好きだけど紳士的で誠実そうだ。
今までに出てきた求愛者の中では一番いい男だと思う。(私が一番好みなのはエリックだけど)
クインと再会した夜まではともかく今回もスーキーの周囲で次々と事件が起きる。
慣れもあるのか解決するのも早いけれど、アンディが今後もスーキーを利用しようとするんじゃないかと不安。
エリックら吸血鬼だけでも厄介なのに人間にもこういう存在がいるのはなぁ…
スーキーとカルヴィン・ノリスのやり取りには複雑な気持ちになったけれど(私はシェイプシフターの習慣に対してそこまで嫌悪を抱かなかったし、カルヴィンが結構好きだったので)エリックの独占欲にはによによしてしまった。
エリックVSクインいいな。
今回もスーキーは襲われること多いなぁと思っていたら、ビルのことでとんでもない事実が明らかに…これは酷い。
この巻を読んでいるとこの物語は想像以上に複雑な思惑が絡み合っていて、計画的なものではないか?という気持ちにはなっていた。
けれど、まさかあれすら誰かが計画したものだとは知りたくなかった。(いや、物語としては面白くなってきた!と感じたけれど、大好きなスーキーの心を思うと辛くて)
クロディーヌが出てくると妙な安心感がある。
彼女の語った内容から察するに、スーキーがこれからも酷い目に合うのを阻止するのは無理そうだけど、いざとなったら助力はしてくれると分かった。そこは嬉しい。
魔女のアメリアともいい友達になれそうだしね。
スーキーとの会話を読んでると女王嫌いじゃないなと思った。
最後の方で謎が一気に解決してすっきり…でも、まだまだ問題は山積みだし次の巻でもスーキーは大変そうだなぁ。
今までの流れからしてこのままあっさりクインとくっつくことはないだろうし。
それでも続きがとても楽しみです。
スーキーは気の毒だけど、スーキーの活躍を読むのは楽しいし酷い状況になればなるほど物語的には燃えるので。

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