ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い

玖渚友との決別。想影真心の暴走。そして、復活する哀川潤…。
そんな中“ぼく”はあることを思いつく、それは人類最終と人類最強の再戦と人類最悪と決着をつける方法だった。
「生きている以上、世界の終わりを物語の終わりを、諦めることはできない」と宣言する“人類最悪”と“戯言遣い”の戦いの行方は…
“戯言シリーズ”最終楽章『ネコソギラジカル』三部作、ついに大団円。
ラストを知っているせいもあるんだろうけど、いーちゃんと友の会話は辛いとか悲しいとか感じることはあまりなくて、ああそうだったのか…とすっと受け入れられた。
人識との会話は相変わらず面白くて好き。
零崎シリーズも再読しよう。(あれも内容ぼんやりとしか覚えてない…)
絵本さんに会って本気で引いている人識に吹いた。
面白いし可愛いけど変で面倒くさい人ではあるもんな;
とある出来事を切欠に敵味方が集合するという展開にも関わらず燃える方向に向かわないのは、いーちゃん以外のやる気が微妙なせいかもしれない。
皆マイペースだしなぁ…
時宮時刻に対する台詞読んでると、まぁ色々違う所とか正反対の所もあるけどいーちゃんと狐さんは似てるよなと思った。
本人に戦闘力はないけど、この二人は敵に回したくないなぁ。
正義の味方はちょっといい過ぎかなと突っ込みつつ、あのシーンはかっこいい。
絵本さんを怖がっている人識というのがなんか可愛いい。というか面白い。
生き残ったメンバーでの共同生活…濃いメンバーで面白そうなのでもっと詳細が知りたいな。
真心から本音を心の叫びを引き出したいーちゃん。
この時の会話は泣いた。
いーちゃん開き直って、漢前な事言うようになったな。
今まで彼を助けてくれた人たちの姿を彷彿とさせる所もあってちょっと感動。
その後の狐さんとの約束と名乗りあうシーンも好きだ。
皆が解散していくのは少し寂しい気持ちになったけれど深空ちゃんと高海ちゃん、絵本さんといーちゃんの会話には笑った。
澪標姉妹も可愛く思えてきたな…
潤さん、かっこよくてやっぱり大好きだな。
シニカルに微笑むシーンとか想像して萌える。
世界と全ての相手と正々堂々と向き合い勝とうとする。
そんなんだから彼女は最強でありながら、同時に世界と上手くやっていけるのかもしれない。
そうか…私が狐さんのあの台詞を凄く好きな理由ってそうだったよね。
私は彼を個人として好きというより、いーちゃんとの関係が凄く好きだった。
それは彼がいーちゃんの側にいないのにいーちゃんを“敵”と呼び価値を見出していたからなんだ。
つまらないからあたしが盛り上げてる…潤さんと西東さんが似てるなと再確認した瞬間だった。
そんな台詞の後に真心に言った台詞とか、終わった後の親子の会話もたまらなかった。
この親子好きだわ。
誰かの代わりになるのではなく誰かのために動く。それが請負人だというのなら、確かにいーちゃんにとっては天職だよな。
亡くなった登場人物もいましたが、最後はほっと温かく感じるすっきしりした終わり方でした。
いーちゃんが狐さんに対してした選択は彼らしく好感が持てるものでした。(狐さん好きですから余計にそう思うのかもしれませんが)
後書きにも書かれていたけれど、なるほど皆本質は最後まで変わらなかったなぁ。
ハッピーエンドだけど、どちらかと言えば最初よりちょっと前進してこれからも続いていくという雰囲気が強かった気がする。
とにかくじっくり再読してみて色々再発見できたし、様々な事を感じ考えることができて満足です。

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