猫道楽
学生課で紹介された猫シッターのアルバイト先へ向かった青年を待っていたのは…
「猫飼亭」に住む兄弟とその屋敷を訪れるものたちの物語。
以前読んだ時は予想以上の濃厚な展開にちょっと驚いた覚えがあります;
序盤わけがわからなかった前回と違い、今回は隠喩表現の箇所の意味の検討がつくので、また違った印象を受け惹きつけられた。
主人公の不運っぷり、男たちに翻弄される様はいかにも長野さんの小説の主人公だなぁ。
前に読んだ時は、それまで読んでいたファンタジーやSFよりの長野さん作品とはちょっと違うと思ったけど、今回読んでそうでもないかなと思い直した。
現代が舞台の長野まゆみさんワールドも最近は好きです。
1話目からとんでもない展開でしたが、2話もどこか不思議かつ強引な感じ。
話がというより芳玄(よしはる)さんと芳白(よしあき)さんが強引だというべきか…それでも何か魅力的に感じるから困ってしまう。
亡くなっている人物の存在感があるというか、深く思い出の中に刻まれていたり、生者に大きな影響や影を残している物語でもあったかも。
最初は被害者に見えた某人物が受身ではなく攻める側にまわった時の変化がちょっと面白かった。
相手は最初から受けっぽかったけど。