オーデュポンの祈り

2023年6月2日

コンビニ強盗に失敗した伊藤は、警察から逃亡している途中で意識を失い、見知らぬ島で目を覚ました。
そこは未来を予知し人間の言葉を話すカカシ「優午」がいたり、規律のために殺人を容認された男「桜」がいたりと不条理に満ちた島だった。
島は150年の間、外部との交流を断っているという。
ある夜、島民に崇拝されるカカシの優午が殺害された。
伊藤は、「オーデュポンの話を聞きなさい」という優午のメッセージを頼りに彼の死の真相に迫っていく。

日常と隣り合わせにある非日常。そんな空気が好きでした。
島の様子や島民の皆の雰囲気は悪い面もあるんだけど、嫌いじゃない。
不思議な島での出来事の一方で、伊藤を追う警察官の城山が異彩を放っている。
途中で城山が伊藤の元彼女に接近した時ははらはらしたけど、あの結末ですっきり。
桜の存在は怖い気もしたけど、最後はいい意味でやってくれたなぁと思った。
ぶっ飛んだ設定なのに、違和感なくファンタジーより現実の話のように読めるのが面白い。

あ行

Posted by tukitohondana

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