銀河不動産の超越

2022年7月24日

森 博嗣
文藝春秋
発売日:2008-05

できるだけ頑張らずにすむ道を選び、最小の力で人生を歩んできた青年・高橋。
彼の運命は「銀河不動産」に就職したことによって少しずつ変わっていく。
主人公・高橋さんののんびりしていていながら真面目な思考が共感し易く面白い。
登場人物が皆マイペースで強引なんだけど、それを不愉快に感じさせない雰囲気を持っていて、主人公とのやり取りを読んでいると和みました。
高橋さんは動揺していると言動や思考がとにかく可愛い。
何だか構いたくなるタイプの主人公なので、周囲に振り回されながらも幸せを手に入れていくというのがしっくりきました。
ほのぼのしつつ吹きだしてしまう場面もちょこちょこあって、癒されます。
結婚にいたるまでの展開には特に笑いました。
人と人の縁とか運命、幸せについてゆったりと考えることができて、ほんのり幸せな気持ちになれる。そんな短篇連作でした!

森博嗣

Posted by tukitohondana

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