月の瞳のエゼル
王都に住む人々は毎夜地中から湧き出す霧魔に悩まされていた。
珍しい月色の瞳を持ち、親の分からない少女エゼルはその霧魔を呼び寄せていると噂され敬遠されていた。
ある日、霧魔に襲われたエゼルは、霧魔の討伐隊を率いていた王子に助けられて……
パン屋の夫婦に拾われた孤児の少女が実は特殊な存在で王子様と恋に落ちるというシンデレラストーリー。
王道ですが、キャラも設定も好みでした！
弱さを見せたくないために素直になれない王子フェルシャッフェルティ、劣等感があるために王子に嫌われることを過剰に恐れる少女エゼル、見た目に反して親しみやすく少しおちゃめな将軍ノウィルギィ、変人の第二王子セルヴァレート。
メインキャラは皆好き。
おじ様キャラ好きの私としてはもう少しノウィルギィさんの出番があっても良かった。
エゼルの健気さや優しさ、王子の不器用さが自然な感じで好感が持てました。どちらも可愛いです。
恋愛はゆっくり静かに発展するといいますか、ほのめかすような感情描写が多め。
恋とか愛とかはっきり書かれることがあまりないものの、二人の互いへの想いや絆が深まっていくのがしっかり伝わってきてとても幸せな気持ちになりました。