左近の桜(長野まゆみ)

長野 まゆみ
角川グループパブリッシング
発売日:2008-07-24

武蔵野にたたずむ料理屋「左近」は実は男同士が忍び逢う宿屋だった。
宿屋の長男桜蔵は十六歳でその毛はない。
しかし、あやかしの者たちが現れては彼に交わりを求めてきて…
現実の中に気がつけばあやかしが潜んでいる和風ファンタジー。
幻想的で境界線が曖昧な所が素敵でした。
桜蔵本人にとってはある意味全部現実なのでそうけれど;
この作品も長野まゆみさんの作品の多くであるように、主人公が一癖ある人々(+あやかし)に囲まれてます。
気の毒に思いつつも、この構図は好き。
しかも、段々登場するあやかしが積極的で性格が危険になっていくような…
彼らの現われ方が自然なせいもあってか毎度騙される主人公桜蔵。
もう少し警戒心を持つべきかも;(それえも彼らから逃れるのは無理でしょうけど)
柾さんの胡散臭さが好きです。
最初はそこまで思わなかったけれど、じわじわ萌えてきました。
羽ノ浦さんも気になる。
少ししか出てこないあやかしたちもそれぞれ惹かれる部分がありました。
このシリーズ好みだわぁ。続きも読むのが楽しみです。

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