空の境界(上)


二年間の昏睡状態から目覚めた両儀式は記憶と引き換えに“直死の魔眼”を手に入れる。
それはあらゆるモノの死を視る能力だった…

FGOのコラボで縁があったぐらいでまだ映画もみていません。
文章がすっと頭に入ってくるので想像以上に読みやすいというのが第一印象。
奈須きのこさんの小説は初読ですが、ゲームでもそんな感じだったのでほっとしました。

殺人現場を目撃して吐いたり頭が真っ白になったりしたのに式のことを言わない辺り、幹也も普通ではない感じなのかな。
Fateもだけど物語では普通として扱われている存在の異常性を出してくる辺りが好き。
あちら側の住人は彼を自分とは違う普通の存在として見てるんだけど、そこも。

メインの登場人物である式に謎があってもあまり深く考えずに読めるのがすごい。この手の話って合わないと本当に読みづらいから…
感情移入しやすい人物はいないんだけど、式や藤乃が黒桐に惚れた敬意は納得するしかない。

空っぽの境界かぁ…なんか分かるような。だからこそ私はこれまた無駄に悩むんだけど。
メインの三人もだけど藤乃といい霧絵といい、ちょっとひかれる面がある。
きのこさんの書くキャラってなんでこうも魅力的なんだろう。
文章も癖があるっって言われているの何度か見かけたけど、それを感じないんだよなぁ。

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