幼女戦記 (2) Plus Ultra

2023年6月2日

幼女戦記 (2) Plus Ultra
幼女戦記 (2) Plus Ultra

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カルロ・ゼン
KADOKAWA/エンターブレイン (2014-05-31)
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帝国軍の魔導大隊の指揮官ターニャ・デグレチャフ魔導少佐は、幼い少女でありながら死神や悪魔と呼ばれ忌避されていた。
常に先陣に置かれた彼女は、時に残虐に時に冷酷に任務を遂行し続ける。
戦局は激化し、帝国軍参謀本部は、前方への脱出のみが勝利の秘訣と確信する。

ダキア公国、哀れすぎて見れいられない。
本当なんで帝国に戦争をしかけたのか…

ターニャのこわばる微笑が傍から見ると本当に嬉しそうな狂気の笑みに見えているのかな。
部下たちが戦闘狂なのではと考えているのも面白い。おまいうという感じで。
いや、本当は本人は違うだろうけど、狂っていると思う。

アンソンが娘に貰った短機関銃を手に入れた経緯もアニメよりは詳細に書かれいていた。
これが何に使われるのかを思うとなんとも皮肉だな。

レルゲン中佐とターニャのすれ違いが酷い。
そうか、これ主人公が周囲に勘違いされているだけじゃなくて、逆もなんだな。
そこまで相手は言うのを期待してなかったり完璧を求めてもいないのに、主人公はそれを求められていると思っている。
だから、異常なほどの愛国心と戦意、能力とやる気があると思われる。
良くも悪くも完璧主義なんだよな主人公は。
他の部隊の兵士視点で見たターニャは想像以上にやばい。
自分が恐怖する存在を恐れることなく、戦場を楽しんでる存在がいる。味方でも怖いわ。

ジャガイモにあたって退役する部下ってアニメでもいたな。原作ネタだったのか。
ジャガイモはあたると怖いって聞くもんな。とはいえ、彼の場合はラッキーだったんだろうか。

教皇偵察用特殊追加加速装置完成についてはアニメ版が最高だったな。
ターニャとレルゲンがMADなシューゲル技師の前で顔を引きつらせるシーンは笑った。

帝国と共和国の考え方の違いが分かるのが第七章で、帝国と周辺諸国の感覚の相違が戦争を長引かせることになるという…ターニャはターニャで所々周囲との間にすれ違いや勘違いを生んでるんだけど、それと同じ印象。
互いを理解できていない。
主人公の場合は今のところ周りと上手くいっているからいいのだけれど、目的が同じだからであって、これが本格的に命の危機になると話は違ってくる気がする。(亡命するって話も聞きましたし)
上の言うこときかないと命が危なくて、作戦を成功させないと命はもちろん評価にも響く。
結果を出せば自分に利益があるから危険な任務も遂行する。
ある意味主人公は帝国の参謀本部より感情的なのでは。だから上にも勘違いされてる。
多数派かといえば疑問だが、めっちゃ割り切ってるけど自分は大事!ってあたりは別に異常ではないよな。

ゼートゥーアとルーデンドルフの会話が、長い付き合いの同期という感じで好き。
この手の物語はおじさんキャラも大事。登場頻度は今ぐらいで満足ですが。

外伝はギャグだけど、美しい少女で今の立場ならあり得るという意味では存在Xの勝利というか、物語的には読んでいるこっちは楽しい。

さ行

Posted by tukitohondana

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